有田 純弘 (Yoshihiro ARITA）マルチ弦楽器/音大講師

有田純弘　（ありたよしひろ）   
ギター、バンジョー、マンドリンなど多くの弦楽器を弾きこなし、
ジャンルの壁を越えて活動するマルチ・アコースティック・ミュージシャン。
大阪府出身。15歳の頃からブルーグラス・ミュージックに傾倒。
1970～80年代、アメリカ各地のブルーグラス・フェスティバルで演奏する。
1984年にバークリー音楽大学入学。
翌年、全米 ナショナル・ブルーグラス・バンジョー・チャンピオンシップで日本人初の優勝。

その後、ボストンを拠点に、Howie TarnowerとのBoston City Limits、John McGannとのOff Center、Matt Glaser、Fiddle Fever等と共にジャズ、フォーク、クラシック、民族音楽と様々なジャンルの音楽活動を行う。David Grisman Quartet、 Mark O'Connor、 Darol Anger、Delia Bell & Bill Grant、 Jerry Lee Lewis、 Boston Cantata Singers等と共演。

1992年、オランダ Strictly Country RecordsよりCD「Whale Dance」を発表。 同年、世界最大のバンジョー・イベント「1992 Tennessee Banjo Institute」に招聘され、Bela Fleck、Bill Keith、Butch Robins等と共にフィーチュアされる。

1990年代より都内を拠点に、Ｄｒ.Ｋ(徳武弘文）、中西俊博、coba、槇原敬之、小野リサ、森山良子といった国内アーティストのサポートのほか、ゆず、福山雅治、椎名林檎などのレコーディングに参加。
Stanley Smith、Peter Rowan, Alison Brown, Jim Kweskin Jug Band など、来日ミュージシャンのサポートも多数。

教則DVD「ブルーグラス・バンジョーの達人」「ジャンゴ・ラインハルト奏法 ジプシー・スウィング・ギター」（リットー・ミュージック）を発表。1999年より「アコースティック・ギター・マガジン」でコラムを担当。

2003年より洗足学園音楽大学ジャズコース　ギター講師。　http://www.hiroarita.com/
　http://www.facebook.com/yoshihiro.arita.9?hc_location=stream

photo : Takashi Hoshino * location : Motion Blue Yokohama

◇商品について！
この64ピックを最近良く手にしています。分厚いピック全般に、「音色が単調で無機質」という印象を持っていましたが、このピックは強く弾いても甘く粘りがある音も出せる。
始めの頃こそ、ちょっとだけカチっというピッキングの際の音が気になりましたが、すぐに慣れて、その弦とのコンタクトのムラの無さがクセになりそうです。
チタン製の上級モデルもありますが、こちらの黒いポリアセタール製の先端の尖った方のもの（グリスマン・ピック風のラウンドエッジのものもあり）が空振り感がなく好みです。滑りの良さはブルーチップをも越えた印象です。
ここ数年クリス・シーリがやっているような、右手首をフロートさせたピッキングを少しでも習得したいとゆっくり練習していますが、このピックはその奏法にとって、初めて「しっくり来た」と感じるピックです。実はこのピックの最大のメリットは、そういうフローティング・ピッキング・フォームにおける安定度にあるのではないか、と思いました。
ピックアップを通したラインの音には、も少しソフトなピックがバランス良いかも知れないけれど、←編集→(後日、エレキにも理想的なコンプをかけたようにマッチする事が解りました！）、生音で使うと、普通のピックに比べ低音のブースト感をはっきり感じます。ノンリバーブの状態からリバーブオンになったような立体感といえばいいのかな？ボディ鳴りを感じる音です。
サポートワークやレコーディングなどでは、ピッキングにおける音が出るタイミングをあえて遅らせたり、あえて「白黒をはっきり付けない」というコントロールも必要になるので、楽器そのものも含めて特殊な音色、使うには勇気が必要ですが、ジプシー系ピッキングやブルーグラス・フラット・ピッキングなど、「押し出し」が必要な個人的に好きな演奏スタイルにはポテンシャルを感じるピックだと思いました。面白いです。２０１６年７月